东日本大震灾では,岩手?宫城?福岛の3県で约2,200万t※に上る灾害廃弃物,いわゆる「がれき」が発生した。
物理的にも心理的にも復兴の大きな障害となるがれきは,有害物质を含み,自然発火することもある。
仮置き场のなかには住宅地や学校に近いものも多く,その撤去?処理が急がれている。
当社は岩手県釜石地区の実証実験を経て,现在3地区でがれきの処理业务に携わっている。
业务を通じて目指すのは“地域復兴に贡献する”こと。
これから本格稼働するがれき処理の现场を绍介する。
※2012年1月31日现在
地域の復兴に贡献する
现在当社は,石巻,宫古,宫城东部の3地区でがれき処理を担当している。なかでも,最大の规模となるのが「石巻ブロック灾害廃弃物処理业务」だ。约68丑补の敷地に1日あたり1,500tの焼却能力を持つ炉などの中间処理施设を设け,石巻市が排出する一般廃弃物100年分に相当する约650万tのがれきを约2年で処理する。中间処理施设としては国内最大规模となる。
当社がこの业务を受託するにあたり最重要视したのが“地域復兴に贡献する”こと。1月下旬现在,闯痴职员62名と约500名の作业员が従事し,120台あまりの重机が稼働する。资机材や物资は地元优先で调达し,最盛期1日1,250名を予定する作业人员は地元雇用を优先していく。
「がれき処理が復兴の第一歩。地域復兴に向けて确実な业务の遂行をお愿いしたい」というのは,地域経済界の舵取り役として奔走する石巻商工会议所の高桥武徳専务理事。発灾直后から地域公司の要望を取りまとめ,政府?行政机関に復兴に向けた施策を具申してきた。スピード感が重要だと説き,がれき処理事业は,震灾による失业者対策や地域経済活性化にも一役买うだろうと期待する。当社闯痴は,石巻商工会议所を介して确実な地元调达を実现している。
「闯痴が地元最优先を贯いていることに感谢している。物が动くことで人も动く。仕事があることで人々が先行きを见通せるようになる」。高桥専务理事が最も悬念するのは,地域からの人口流出。一度市外で职に就いた人间は,地域が復兴しても戻ってこない可能性があるという。石巻市は全国有数の水产都市であり,渔业?水产加工业と工业が地域経済を支えてきた。だが,港湾は壊灭的な被害を受け,地盘は大きく沉下。产业再兴が本格化するのはこれからだ。「施设が流されても,技术は流されていない。地域公司は再开に向けて準备を整えている。补助金申请も取りまとまり,地盘のかさ上げに向けた测量も始まった。がれき処理を进めて,地域の復兴に寄与してほしい。そのために,我々も协力は惜しまない」。

石巻商工会议所の高桥武徳専务理事

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①灾害廃弃物処理业务(石巻ブロック)
业务対象区域:宫城県石巻市,东松岛市,女川町
処理量:廃棄物 685.4万t 津波堆積物 200万m3
灾害廃弃物を,2次仮置き场で破砕?选别?焼却などの中间処理を行った后に,有価売却を含むリサイクル?最终処分を行う。
②宫古地区灾害廃弃物破砕?选别処理业务
业务対象区域:岩手県宫古市,田野畑村,岩泉町
処理量:廃棄物 70.3万t
灾害廃弃物の选别?破砕?运搬を行う。
③灾害廃弃物処理业务(宫城东部ブロック)
业务対象区域:宫城県塩灶市,多贺城市,七ヶ浜町
処理量:廃棄物 45.7万t 津波堆積物 7.8万m3
灾害廃弃物を2次仮置き场などで,分别?破砕?选别?焼却の中间処理を行った后に,リサイクル?最终処分を行う。

各エリアのがれきは,海路も利用して2次仮置き场に搬入される
- 场所:
- 宫城県石巻市云雀野町外地内
- 発注者:
- 宫城県
- 受注者:
-
小欧视频?清水?西松?佐藤?飞岛?竹中土木?
若筑?桥本?远藤特定建设工事共同公司体 - 履行期间:
- 2011年9月17日?2014年3月25日

市内に23ヵ所ある1次仮置き场から2次仮置き场にがれきを搬出

整备前の2次仮置き场。ここで石巻地区のがれきが処理される
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この业务では,约68丑补の2次仮置き场に选别设备や中间処理设备などを设置し,がれきの选别,中间処理,最终処分场への运搬などを行う。石巻市内に23ヵ所ある1次仮置き场から运搬したがれきと东松岛市?女川町から运搬されてくるがれきを,破砕机で破砕し,ベルトコンベアで流して选别员が手で选别。木くずや廃プラスチックはリサイクル,可燃物は焼却,不燃物は最终処分场で埋立てするなど最终処分まで行う业务である。

がれき処理の流れ

现在,ヤード造成(上)と焼却炉基础の建设,コンクリートがらの破砕(下)などが行われている。このほか処理施设の设置を予定するヤードにも,70万迟に及ぶ大量のがれきが震灾直后から搬入されているため,フレコンバッグ詰めして新たに确保した仮置き场に搬出している
ゼネコンの総合力
当社が,震灾復兴计画の树立に乗り出したのは3月27日のことだった。过去の灾害復旧の経験者を中心に构成されたプロジェクトチームを立ち上げ,岩手?宫城?福岛3県の被灾状况把握に努めた。
この计画の中心に立ったのが射场(いば)学副所长。阪神?淡路大震灾で復旧工事に従事した経験を买われ,関西支店から东北入りした。「灾害復旧には,设计図があるわけではない。我々にできることはなにか,手探りで计画を立ててきた」という射场副所长は,広域な被害と膨大ながれきを目の当たりにし,復兴にはがれき処理の计画が急务だと判断した。がれき処理は,成果物が残らないという意味では通常の土木工事とは异なる。だが射场副所长はいう。「人と人のつながりで进める点はどの工事も変わらない。不测の事态に対応を迫られる灾害復旧だからこそ,土木技术者の持つマネジメント能力が生きてくる」。
同じく計画を推進してきた青山和史次长は,环境本部から赴任した。入社以来,廃棄物処理業務に携わり,東海豪雨と福井豪雨の水害廃棄物処理も経験している。「過去,廃棄物の処理にゼネコンが携わることに疑問の声もあった」と青山次長。しかし,幅広い技術と様々な経験を有するゼネコンでなければ,今回のがれき処理は難しいという。がれき処理と一口に言っても,設備選定と設置,そのための地盤改良,港湾の利用,交通状況の把握に加え,様々な有害物質除去や放射能対応など広い分野での知見が必要になる。このプロジェクトでは,土木管理本部が全体を統括して本支店各部署が現場をサポートする体制を構築。全社の技術者が携わる状況を整えた。
过去の知见も生きている。青山次长は,様々な廃弃物に対応するため5种类の破砕机と2种类の焼却施设を使用する计画を立てた。また,ヤードには各设备の増设スペースを设けるとともに,规格の能力に対して相応の余裕をみている。「常に満足する稼働率が得られるとは限らず,どんな廃弃物が出てくるかわからない。选択肢は多ければ多いほどいい」。そこには,过去の水害廃弃物処理の経験が生かされている。

フレコンバッグ詰めする廃弃物は,1日あたり1,300个にも及ぶ。灾害復旧の现场では,计画通り进まないことも多い

射场学副所长

青山和史次长

地域の期待に応える
「私自身が住民の立场でもあり,事业の重要性はよくわかっている」というのは,现场を统括する佐々木正充所长。石巻市に居を构えて20年になり,土木工事管理部长の要职を务めた経歴を持つ。地域との连携が重要だと强调する佐々木所长は,石巻市出身の若手社员2人を现场に呼び寄せた。
そのひとりが,机械担当の桑岛修彦(なおひこ)さん。北海道のトンネル现场から赴任し,现场の键を握る焼却炉の设置计画を进めている。「震灾の甚大な被害を报道で目にし,必ず自分の出番が来ると思っていた」という。
秋田営业所に勤务していた阿部紘士(ひろと)さんは事务の担当。震灾直后は客先対応に汗をかいた。活跃する社员の姿に建设业を选んだことは间违いではなかったと语る。「育ててもらった地元に恩返しするときじゃないのか」。佐々木所长に声をかけられ,现场入りした。充実感を持って业务にあたっている。
佐々木所长は「2人に限らず,復兴事业という特别な状况に,职员?作业员は必死の思いで业务に临んでいる」と话す。5月には廃弃物処理业务が本格稼働する予定だが,県外広域処理が进まないという课题もある。佐々木所长はいう。「港湾埋立てなど県内で処分する方法も検讨している。埋立てには焼却灰の不溶化処理などが必要になるが,当社にはその技术がある。これまでにない规模の事业であり,课题は多いが,チャレンジ精神で进めていきたい。地域住民?地域公司の皆さんの期待を感じている。その期待に応えたい」。

左から阿部紘士さん,佐々木正充所长,桑岛修彦さん

来現した細野豪志环境大臣。現場の注目度は高い

佐々木正充所长

焼却炉基础工事の様子(左)と海上から荷扬げされた焼却炉の部材。1日あたり300tの焼却能力を持つ炉を5基设置し,完成すると国内最大级の规模となる
被灾地では復兴需要で交通量が増えており,道路復旧の遅れや电车の不通が交通混雑を引き起こしている。このため,海路や大型のトレーラーを利用し,台数を减らすように努めている。それでも,现场では搬入车両だけで1日あたり延べ1,600台のダンプが往来する。
「被灾地を復兴させるのに,更なる渋滞を招いては本末転倒だ」というのは,现场で运行管理システムをカスタマイズしている野吕好幸设计长。土木设计本部から応援に駆け付けている。このシステムは,混雑を避けるルートや时间帯を周辺道路の交通状况から把握し,运転手にリアルタイムに指示するシステム。事前に绵密な交通量调査を行い,地域?时间ごとの渋滞状况を调査したうえで,市街地8ヵ所に「交通通报员」を配置して混雑状况を日々捕捉する。市街地を走るダンプ300台に运行管理システムの端末を装备させる予定である。

野吕好幸设计长

运行管理システムのイメージ図
がれき処理は前例が少なく,検讨课题も山积みされているうえに,东北地方の再建に繋がる重要な业务である。透明性や公平性はもちろん,将来を见据えた幅広い知见と判断が必要になる。当社闯痴は,判断が难しい课题に助言を得るため,大学教授ら有识者による「技术助言委员会」を设けた。民间主导の第叁者委员会はこれまであまり例がない。
10月30日に开催された第1回の委员会では,各委员から「本件は3年后には何も无くなり,5年后には人の记忆からも忘れ去られるという极めて特殊な事业。新技术や民と学が连携した新しい业务の进め方のような后世に残るものを生み出してほしい」「复合灾害(地震?津波?放射能)への対応は人类初のこと。闯痴の対応を记録に残し,今后に役立たせたい」といった意见が出た。
技术助言委员会は半年に1度开催される予定。学?民连携の新たな取组みで地域の復兴に贡献していく。

第1回技术助言委员会。活発な意见交换が行われた


