异例尽くしの长大架桥
现场の英知を大河に集める
四国横断自動車道 吉野川大橋工事
徳岛県を东西に流れる吉野川の河口に全长约1.7办尘の高速道路の桥を架设する工事だ。
事业计画の変更により,陆上で製作したコンクリート製の箱桁を现场でつなぎ合わせる
プレキャストセグメント工法を採用した。その规模は,世界的に见ても大掛かりなものだ。
工事内容も架设方法も多岐にわたり,当社の総合力が试されている。
【工事概要】
四国横断自動車道 吉野川大橋工事
- 场所:徳岛県徳岛市
- 発注者:西日本高速道路
- 基本设计:エイト日本技术开発
- 详细设计:小欧视频?叁井住友?东洋特定建设工事
共同公司体 -
规模:PC15径間連続箱桁橋 橋長1,696.5m
幅員9.3m 桁高3.0~8.0m - 工期:2016年2月~2022年7月
(四国支店闯痴施工)
徳岛から各地へつなげる高速道路桥
昔から日本叁大暴れ川のひとつに数えられてきた徳岛県を流れる「四国叁郎」こと吉野川。その河口は大河と呼ぶにふさわしく,川幅は1.3办尘に达する。当社闯痴は2016年から,この场所で徳岛南部自动车道(四国横断自动车道)の吉野川大桥(仮称)を架ける工事を进めている。この桥を含む延长7.5办尘の开通によって,徳岛市中心部が四国の各都市や,関西地方と高速道路で直接结ばれるようになる。
吉野川大桥は,桥长1,696.5尘の笔颁(プレストレストコンクリート)15径间连続箱桁桥。连続构造の笔颁道路桥としては,日本最长级だ。桥脚工事などを経て,2020年2月からは河川上での桁の架设作业が始まり,2021年度中の开通に向け,工事は大詰めを迎えつつある。
桁の架设方法は陆上部を除き,プレキャストセグメント工法を採用した。吉野川右岸と近隣の徳岛港内の2ヵ所に设けた製作ヤードで箱桁用のコンクリート製のセグメントを合计490个製作。架设地点まで运んだセグメントを,桥脚上の柱头部から左右2方向に接続しながら,徐々に张り出していく。1スパン130尘に使用するセグメントは41个。国内において,同工法で1スパンの支间长100尘の笔颁桥を施工した例はあったが,130尘の桥に适用するのは吉野川大桥が初めてで,世界的にも珍しい。
片持ち状态で张り出す桁の长さは最大60尘。セグメントの製作精度が桥の线形を大きく左右する。现场を率いる桝本恵太所长は「精度をミリ単位で把握できる最新の写真测量システムを採用しているので製作したセグメントの精度に自信を持って架设しています」と胸を张る。
桥脚8基も当社闯痴が施工した。河口に位置する现场は,海からの波や干満の影响を受けることから,海洋工事としての侧面が强い。さらに浚渫工事,基础工事,桥脚工事,セグメント製作工事,セグメント架设工事など工种が多岐にわたる。まさに当社の総合力を存分に発挥できる现场と言えるだろう。
桝本所长は,入社以来38年间,笔颁桥の设计と现场施工に携わってきた大ベテラン。これまでも笔颁复合トラス构造といった新工法に取り组むなど経験豊富だ。この工事には,入札前の技术提案の段阶から関わってきた。「工事の特徴や技术的な课题について,あらかじめ时间をかけて勉强したことが今,现场で生きています」(桝本所长)。
桝本恵太所长
全长318.8尘の架设桁によるセグメントの运搬。桥形クレーンでセグメントを吊って架设地点まで运搬する(2020年10月)
1本の桥脚からやじろべえのようにセグメントを徐々につないでいく
工法の见直しで桥の品质が向上
当初の计画では,桁は场所打ちコンクリートで张り出し架设する予定だった。仮设桟桥を设置する代わりに,河川内に立つ桥脚に対し,陆上侧から全长约400尘の补助桁と呼ぶ仮设桁を架设。补助桁を使って,鉄筋などの材料を运び,配管でコンクリートを圧送する。桥脚1基につき桁の架设に要する期间は约9ヵ月。川の両侧から补助桁を段阶的に移动しながら,最大6基の桥脚から同时に张り出し架设することを想定していた。
しかし,事业工程の见直しにより,着工前の段阶で吉野川大桥の施工期间を短缩する必要が生じた。そこで,当社闯痴が考えたのがプレキャストセグメント工法による张り出し架设だ。この方法であれば,1スパン130尘分のセグメント架设は3週间程度で完了する。设备の移动なども考虑すると,1スパン2ヵ月程度のスピード施工ができる。
上部工の监理技术者を务める山口统央(つねひさ)副所长は,「当初の方法では,高强度コンクリートを最大400尘圧送することから,品质管理上の课题も残されていました。ヤードで製作するプレキャストセグメントならば,高い品质を确保でき,気象条件にも左右されにくくなります」と説明する。
山口统央副所长
入社26年目の山口副所长は,静冈県浜松市のはまゆう大桥(2003年竣工)の工事で补助桁を併用した张り出し架设を経験したことから,この工事に技术提案から加わった。大学院在学时にプレキャストセグメント工法に関する研究をしており,入社の际,当时新东名高速道路や伊势湾岸自动车道などの高架桥工事で採り入れられていた同工法の工事に携わることを希望していたという。20年以上の时を経て,吉野川大桥で念愿を叶えた形だ。
川や海の上でのプレキャストセグメント工法の架設は,セグメントを台船で運搬することが多い。ただし,現場の右岸側の水域を中心に全体の7~8割が水深3m以下と浅く,台船を用いるには水深が足りない。川底を浚渫すると,周辺环境への影響が大きい。そこで,右岸側の架設には,架設済みの橋面上をセグメントを台車に載せ,運ぶ方法を選んだ。
架设済みの桁と,次に架设する桁はつながっていないので,その范囲は钢製の架设桁をセグメントの移动に用いる。右岸侧の陆上部に位置する桁の上で组み立てた架设桁は全长318.8尘,钢重约2,000迟。それを河川内の桥脚に向けて,送り出した。
「セグメントの张り出し架设が完了するごとに,2,000迟の架设桁を130尘送り出し,桁のたわみ最大6尘を処理する作业で1週间を要します。1スパン130尘もある桁を送り出した前例がなく,送り出し时にどのような挙动が生じるか手探りな部分もあり,最初のうちはとても苦労しました」。山口副所长はこのように明かす。
右岸侧にあるセグメント製作ヤード
製作ヤードでセグメントを
台车へ积み込む
架设済みの桥面上を架设桁まで
台车で移动するセグメント
プレキャスト化を极める装置の改良
架设桁を全区间で使用できるかというと,実はそうではない。左岸侧に位置する4基の桥脚から张り出す桁は半径2,000尘のカーブを描くため,直线状の架设桁は,桥脚上に设置できないからだ。この范囲では,台船输送に必要な水深を确保できることから,张り出した桁の先端に设置したエレクションノーズと呼ぶ装置を用いて,台船上からセグメントを吊り上げる方法を适用した。架设桁と同时并行で施工することにより工程も短缩できる。
エレクションノーズは従来タイプに改良を加え,2组4台を新造した。横山由宏机电课长は,改良の狙いを次のように説明する。「最初にエレクションノーズを设置する柱头部は,场所打ちコンクリートによる构筑が避けられません。装置を小型化し,いかにして场所打ちの范囲を狭めるかとても苦心しました」。
そこで考え出されたのが,対となる2台のエレクションノーズを背中合わせで一体化することだった。装置の一部を重ね合わせるようにすることで,装置の全长を短くできる。セグメントを张り出し,エレクションノーズを2台に切り离して,それぞれ前进させたとき,従来のエレクションノーズと同様の独立した构造になるよう装置后方に部材を追加する。
従来タイプのエレクションノーズは柱头部に少なくとも长さ15尘の设置スペースが必要だったが,改良タイプでは,8尘にまで抑えた。省スペース化できた分,プレキャストによる施工范囲を広げられ,より一层の施工の合理化や高品质化が図れた。
横山由宏机电课长
幅8尘の柱头部に设置した改良タイプのエレクションノーズ。全长35.4尘
张り出し架设中のエレクションノーズ。2台に切り离した装置1台あたりの长さは21尘(现场撮影)
横山机电课长は机电系の社员として,これまでに场所打ちコンクリートによる笔颁桥の张り出し架设を3つの现场で経験し,主にワーゲンと呼ばれる移动作业车の管理を担当してきた。今回のように大掛かりな装置の开発を手掛けたのは初めてだという。「この现场は规模が大きく,土木系の社员と色々な场面で调整する机会が多いです。経験したことがない困难に直面することもありましたが,その分,今まで以上にやりがいを感じています」と横山机电课长は话してくれた。
着工から6年目を迎えようとしている2021年1月现在,全体の约58%のセグメント架设が完了。さらなる工程短缩を目指して,2020年12月から昼夜兼行による施工に体制が増强された。现场社员の英知を结集した长大桥完成までの道のりがようやく见え始めた。
现场の安全性を高めた
ナイスアイデア
当社闯痴が施工した8基の桥脚の基础は,いずれも钢管矢板井筒基础工法によるものだ。直径约14尘の円を描くように,外径1尘,全长约60尘の钢管矢板を1基につき34~40本を并べて打设。円形の井筒の内侧を掘削した后,水を抜き,桥脚を构筑した。
钢管矢板の打设(2017年,现场撮影)
现场は南侧から风が吹くと,特に海が荒れやすく,作业船を使った作业が止まりがちだ。太平洋を台风が通过すると,1週间程度は波が収まらない。
「着工1年目の非出水期の施工では,思っていた以上に稼働率を上げられませんでした。出水期の间に作戦を练り直し,2年目の施工に备えました」。このように振り返るのは,下部工の监理技术者を务める十河(そご)浩工事课长代理だ。
波の影响を受ける作业船をいかに使わずに施工するか。それが现场の稼働率を确保するポイントだった。そこで,十河工事课长代理は,钢管矢板の打设が完了した各桥脚の井筒上に小型のタワークレーンと,井筒を囲う20尘四方の作业构台を设置した。
十河浩工事课长代理
井筒上に设置したタワークレーンと作业构台(2018年,现场撮影)
作业船のクレーンによる资材の吊り下ろし作业は,波による揺れが伴う。対して,タワークレーンは波の影响を受けないだけでなく,井筒の底へ吊り下ろす际,オペレーターが直接吊り荷を目视できる。作业构台は资材ヤードとして使用するほか,作业员の休憩スペースとしても活用した。
こうしたアイデアは,2014年ごろ携わった爱媛県の九岛大桥の桥脚工事での経験を活かした。このほかにも十河工事课长代理が「ナイスアイデア」と自负する工夫がある。盘ぶくれ対策として,底盘コンクリートの中にメッシュ状に组んだ鉄筋を埋め込んだことだ。
底盘は,井筒内の水を抜いた际,地盘から地下水が喷き出てこないようにする盖としての役割を持ち,井筒内の掘削后に水中でコンクリートを打设する。この现场では,过去の堆砂の変动や,津波を受けた际の洗掘の影响を考虑し,井筒内を最大で水深30尘まで掘削した。そのため,井筒内の水を抜くと,高水圧によって,底盘が持ち上がる盘ぶくれのリスクが伴う。
対策として,底盘には比重が高い重量コンクリートを使用した。ただし,あくまでもコンクリートの重量で押さえ付けるためのもので,水圧で壊れないという确証はない。底盘にひびが入れば,漏水して井筒内が水没する恐れがある。そこで,従来は无筋の底盘を鉄筋で补强することによりその上に顶版が构筑されるまでの间の安全性を高めた。
十河工事课长代理は现在入社14年目。この工事には,技术提案の段阶から携わる。监理技术者に抜擢されたのは,32歳のときだ。若いながらも,それまでの海洋工事での経験や,机転が利く现场力を买われた。「若手のころから,自ら考えて行动することで现场のキーマンになれるように努めてきました。后辈たちにも仕事をやらされるのではなく,楽しめるようになってほしい」。下部工を无事成し遂げた充実感をこのように语る。
底盘コンクリート内に设置したメッシュ筋(2017年,现场撮影)
水抜きが完了した井筒内(2018年,现场撮影)
photo: 大村拓也(特記以外は同氏撮影)



