当社のものづくりは,その土地に手を加えて建物やインフラ施设などを构筑することである。
それにより人々の快適性や利便性など暮らしやすい环境を創ることはもちろんだが,
そこに生息する動植物にとっても住みやすい环境を整備する責務がある。
様々な研究分野のうち,この章では「环境」をキーワードにした取組みを紹介する。
(左から)権藤尚上席研究员,矢入干记上席研究员,
坂田克彦上席研究员
(左から)板川畅研究员,大野贵子主任研究员,
高山晴夫専任部长,越川义功グループ长
音から快适さを追求する
近年,建物利用者の健康性まで配慮した建築环境のニーズが高まっている。技术研究所では,人が快適に暮らすために人間の生理面?心理面から研究を続けている。
そのひとつに,病院における入院患者の生活リズムに合わせて療養环境を自動的に最適化する技術「NEM-AMORE(ネマモーレ)®」がある。NECネッツエスアイと共同開発したこの技術では,病院内に設置した各種センサからIoT技術を活用して集めた情報を基に,空調や照明などの設備機器をリアルタイムかつ自動的に制御して,療養环境を最適化する。このうち,“音”の側面からは「音の静かさ」という絶対値ではなく,「音の気にならなさ」という生理?心理的アプローチを行っている。就寝時に病室が静まりかえり無音に近くなると,ささいな音が逆に響いて気になってしまう。そこで,「ブラウンノイズ」と呼ばれる低音から高音まで幅広い周波数をもつ音を,患者の耳元で適度な音量で流すことで,周囲の雑音が気にならない仕組みを取り入れている。この技術は,たとえばオフィスで集中を必要とする個席や,隣に話を聞かれたくない商談スペースなどにも応用できる。
人间の生理面?心理面について困难なのがその客観的な把握だ。音の大きさなどは単纯に数値化できるが,「闻こえやすさ」などの感覚は数値化しづらく,また,个人差がある。数多くのサンプルデータを採り,人の感覚にマッチするよう研究を重ね,导入にあたっては,実际に病院関係者や入院患者など多くの人に体感してもらうことでこれを克服した。
音以外にも,明るさや温熱环境など,スマートでウェルネスな建築环境の創出を目指して,様々な研究に取り組んでいる。
「狈贰惭-础惭翱搁贰」概念イメージ
「インフィル知能空间®」に构筑した模拟病室
地域の生态系を守る
建設工事においては,周辺の环境への配慮が不可欠である。当社では,生物の多様性を保全するため,工事着手前の环境調査,調査結果に基づく环境保全対策の計画立案,工事中の环境保全措置の実施といった,生態系への影響を低減する多くの取組みを行っている。
当社が施工した熊本県公共関与産業廃棄物管理型最終処分場「エコアくまもと」に構築したホタルビオトープがその一例である。建設地周辺はホタルの生息地であり地域のシンボルであることから,処分場敷地内にホタルが生息し続けられる环境を新たに整備した。
エコアくまもと
ビオトープの設計では,ホタルの生態を踏まえて,上陸しやすい岸辺の傾斜や,飛翔しやすい空間を実現するため,最適な樹木や石,土を選定した。ホタルが生育するにはその餌となるカワニナの導入と定着が必須となる。そのため,周辺の环境条件の調査や,敷地内の“ため池”の水を用いた現地実験を行い,カワニナが良好に生育する条件を見出した。技术研究所では,生態系に影響を与えない必要最低限のカワニナとホタル成虫を現地で採取。研究所内で独自の飼育システムによる増殖に成功し,竣工後に放流することでホタルの定着を促した。維持管理では,当社が開発した動植物?环境モニタリングシステム「いきものNote®」を活用し,ホタルの飞翔のほか,希少种であるウチワヤンマなど多様な生き物を确认している。
エコアくまもとは,廃棄物処理場としてだけでなく,地域の教育拠点として将来を担う子どもたちに資源や自然环境の大切さを教え,次世代に引継ぐ役割も果たしている。
エコアくまもとのホタルビオトープ


