
2010年大学院新领域创成科学研究科修士课程修了、同年入社。建筑设计本部に所属。
木村 奈央(左) 建筑设计本部 建筑设计统括グループ〔2010年入社〕
2010年大学院创造理工学研究科修士课程修了、同年入社。建筑设计本部に所属。

放课后のチームプレー
1. 最初の挑戦
-建筑环境デザインコンペティション-
入社1年目。業務は覚えることばかり、がむしゃらにがんばる毎日。そんな中、新入社員2人でタッグを組んで喫煙空間の実施コンペに応募した。 実務から離れて、いわば2人だけの放課後活動。「放課後」なのに、多くの人たちから励ましや知恵をいただいた。ここではその数ヶ月の様子を紹介する。
きっかけは2010年10月、「建築環境デザインコンペ」だった。KAJIMA DESIGN では例年、研修の一環として、建築?設備?構造の設計系新入社員がチームをつくって応募する。
与えられたテーマは「地球に生きる」と壮大。私たちは山の標高によって大きく異なる自然環境がうまれることに着目し、山を「地球環境の縮図」と再解釈するコンセプトをたてた。
仕事の合间にチームで何回も议论を重ね、それでも収束しない时は休日の社员寮に集まったりもした。建筑?构造?设备の初めてのコラボレーション。多くの视点をまとめ、强いコンセプトを贯くことの大変さがわかった。
完成した案は、山に养分を与えながら水を重りに斜面を昇降するトロッコと、その轨道まわりにちりばめられた小さなしかけの数々。一次审査の提出パネルには、大きな山に楽しげなアクティビティが所狭しと描かれている。なんとか、みなの想いをひとつにできた。
提出パネル(部分)
2. 1位を逃がす
ドタバタだった一次提出が终わり、しばらくして、二次审査の连络がきた。プレゼンまで1ヶ月。
一次提出时点では「地球に生きる」を感じる仕组みを提案していたものの、根底にある思想までチーム内で煮詰めてはいなかった。プレゼン準备を进めるも、もうひとつインパクトに欠けるという思いもあった。
行き着いたのは、女の子がトロッコに乗って、山の気候から生まれる恵みを享受するストーリー。「山を楽しみたい」というシンプルで楽観的な考えをあえて前面に出し、エンターテイメント性を重视した寸剧入りのプレゼンに舵を切った。
発表本番、プレゼンはやりきった。が、结果は2位。内藤广审査委员长からは「ユートピア思想は魅力的だったが、人间が太刀打ち出来ない地球の胁威部分が欠けている」という讲评をいただいた。提案を楽観的な方向へ绞ることが、案に深みを与えず、逆効果になる场合があることを知った。学生时代とは违ったプレゼンが必要?!
二次审査风景/木村(右端)は女の子役の衣装を着ている
集合写真
3. 再び挑戦
-SMORKER’S STYLE COMPETITION-
コンペの熱がさめやらない12月。Smoker's Style Competitionの募集ポスターが目に入った。「空間をわけない分煙」をテーマにしたカフェの実施コンペ。リベンジにはうってつけだった。今度は研修ではない。建築設計の2人で、休日をつかって挑戦することにした。
ユートピアはいいが楽観的すぎるといわれて负けた前回のコンペ。リベンジとしては、やはりまっすぐに理想/ユートピアを描くことにこだわりたかった。しかも今回は十分に现実的に。
分烟空间の提案では、タバコの烟を処理するシステムが、魅力的な空间の要素にもなっているものを考えようとまずは思う。が、それだけでは根底にあるタバコの烟に対する消极的な姿势は変わらない。空间だけでなく、タバコを吸う人と吸わない人が一绪にいることそのものが魅力的になるような状况を考えられないだろうか?
私たちは2人ともタバコを吸わない。话は、「『探侦物语』のタバコの吸い方のかっこよさ」や「タバコを吸う人にさりげなく気遣われたときの嬉しさ」などから始まった。
そして生まれたコンセプトは???
初期のイメージスケッチ
4. タバコマド
タバコを吸う人が吸わない人を気遣い、自分で窓をあけてタバコを吸うというスタイル。
开けるとカフェのテーブルにもなるその窓を、
「タバコマド」と名づけた。
タバコマド
5. チーム再結成
アイディアを素直に表现した提案书が一次审査を通过した。
講評が『新建築』に掲載され、そこにはこう書かれていた。「ある場所はカフェになり,ある場所は喫煙ができるなどのコンパクトな可変性をもっているのは面白い」が、「スケールが大きくなりすぎるのではないか」、 「素材や納まりも知りたい」。二次審査では、実施に向けた設備システムや納まりのより具体的な考え方が求められた。
とはいえ、実施の経験がない私たちには、どこから手をつければよいかわからない。困った时こそ、友だのみ。早速、建筑环境デザインコンペの设备?构造设计のチームメンバーに声をかけた。
彼らの协力のもと、少しずつ提案の具体性が増してきた。が、排気のシステムがなかなか明确にならなかった。具体的な机器を一つ一つ教えてもらうものの、しっくりこない。提案のコンセプトと合致するような建物全体の空気の流れのコンセプトが必要だった。
提出パネル(部分)
6. 設備システムの壁
一次审査ではダブルスキンの烟突効果で窓に烟を吸い込ませるシステムを提案した。が、これがなかなか简単にいかない。上昇する烟を横方向に窓へと引き込むにはそれなりの风速が要ることがわかったのである。しかし、それはどれほどのものなのか?どうすれば省エネルギーにその気流をつくれるのか?
途方にくれた私たちに、设备の先辈方が手をさしのべてくださった。议论して行きついたのは、カフェの気积を小さくし、押し出し排烟で室内から窓への风速を确保するという考え方。表面积の割合が増え、ダブルスキンの効果も高まる。
窓の开口率も决定し、设备の议论はデザインへフィードバックされた。また、高い位置のタバコマドは覆いになるように形を変え、烟が室内に拡散するのを防ぐ工夫もした。
一方で、构造同期による素材や架构へのサジェスチョン、先辈方による図面の书き方や细部纳まりに関するアドヴァイス、模型作成など、気付けばたくさんの方に助けられながら二次审査の準备は进んでいった。
设备设计の方々と议论したときの
スケッチ
7. いざ、会場へ
いよいよ二次审査の日。温かい声援を受けて出発。
审査は例年は公开で行われるが东北大震灾の影响で今回は非公开、会场には関係者しかいない。ライバルはみな同世代。様々な分烟システムがプレゼンされては、审査员から実现性に関して厳しい意见をもらっている。会场には紧张感が张りつめていた。
今回は、闯罢主催コンペという点を踏まえ、「スモーカーとノンスモーカーの共存」というテーマを押し出した実直なプレゼンでいくことにした。审査员が最も知りたいだろう排気システムは特にひとつひとつ丁寧に説明していった。服装も少しかしこまって、二人ともジャケット着用で临んだ。
プレゼンは顺调だった。审査员の质疑も好意的なものが多く、チームで议论を重ねた设备システムに関しては、佐藤英治审査员から「简単な押し出し排烟で提案しているのがよいね」とのコメントをいただいた。
若干の期待をもちつつ、いよいよ恳亲会后の审査発表へ…
プレゼン中の木村(右)北村(左)
パネル展示风景
8. 結果は???
期待の结果発表は???
またも2位。
リベンジならず。
恳亲会では、励ましの言叶の一方、コンセプトには共感するが、プランの柔软性や荒々しい迫力がもう少し、とのコメントもいただいた。案の未熟さを反省するとともに、あまりにも一直线なプレゼンが柔软性を感じさせられなかったのかと、すこし悔やまれた。
しかし、闯罢社员の方々からの「とても共感した」「自分たちが言いたいことだった」などの言叶はうれしかった。喫烟空间の环境について日々考えを巡らしている方々に、私たちの提案が少しでも届いたかと思えた瞬间だった。
こうして幕を闭じた二つ目のコンペ。上司?先辈方?同期と、周りの多くの人たちの励ましがあって取り组むことができたコンペだった。自分たちのいたらなさを知り、教えを乞い、补ってもらうことの大切さを知ること。それは、仕事としてとりくむプロジェクトの缩小版を短期间に味わうような経験だった。
まだまだ未熟な私たち。これからも挑戦は続く。
模型写真